2012年07月20日

「ヘルタースケルター」を観てきたのそ

 日曜日に、M氏と「ヘルタースケルター」を観に行ってきました。
先日当選したシネシティザートのペア招待券が、役に立ちました(*^_^*)
話題作だし公開2日目なので混んでいるんじゃ?と心配しましたが
(招待券ではネット座席指定予約ができないのです)、
6分位の入りだったかな?意外とすいていました。

☆     ☆     ☆     ☆     ☆
ヘルタースケルター(2012年・日本)



 トップモデルとして芸能界の頂点に君臨し、人々を魅了するりりこ(沢尻エリカ)。
彼女のその完璧な美貌は、全身整形によってもたらされたものであった。
誰にも言えないその秘密を抱えながら、自分の欲望に正直に、我儘いっぱいに、
パワフルに活動する彼女であったが、天然美女の後輩の出現に脅かされ、
さらに無理を重ねた整形手術のツケにより、彼女の肉体と精神はゆっくりと崩壊の道を歩んでいき・・・

 岡崎京子の同名コミックの実写化。
監督は「さくらん」の蜷川実花。
(127分・R15+)
☆     ☆     ☆     ☆     ☆

 沢尻エリカが役にのめり込み過ぎて、舞台挨拶をドタキャンして休養していたとか、
共演の窪塚洋介は離婚、綾野剛は戸田恵梨香と交際報道・・・など、
何かと話題なこの映画。
 皆様も気になっていらっしゃる、沢尻エリカのヌードシーンは、冒頭からいきなり登場!
整形手術後の包帯をほどくと、エリカ様のそれほど大きくないけれどきれいな
バストが露になったのにはビックリしました。
楽屋での窪塚とのラブシーンでは、乳を吸われておりましたが、あのハイパーメディア
クリエイターにもこういう事をされてきたんだなぁ・・・とか考えてしまうと
ちょっと新鮮味が薄れてしまったりして・・・(^_^;)
でもスタイルはすごくいいし、確かに沢尻エリカはすごくがんばっていました。
役に入り込みすぎて、ちょっと精神的に参ってしまったと言うのも
わかる気がするなぁ。
「この人もいろいろと言われているけれど、一生懸命な人なんだな」と
考えると、私の中での沢尻エリカに対する好感度は上がった映画でした。

 共演者はなかなか豪華で、事務所の社長役の桃井かおりは、いつもの
感じで、ハマリ役。
マネージャー役の寺島しのぶは、りりこにふりまわされてすごくかわいそう
(いろんな面で)な役でしたが、いつもながらに体当たりな演技でした。
ちょっと笑ってしまったのが、大森南朋演じる検事のセリフのクサさ。
原作がそうなのかなぁ?ちょっと読んでいないのでわかりませんが、言う事が
いちいちクサくて笑ってしまいました。
水原希子はちょっとキツめの美女ですが、パルコのCMはそのまま映画の中でも
出てきました。
この映画を観た後に、TVであのCMを観ると、なかなかいろいろ考えてしまい
楽しいですよ。

 「さくらん」もTVで放送した時に観ましたが、蜷川実花さんの作品は、
特に色彩にこだわりがあり、すごく画面がきれいです。
あのAKB48の「ヘビーローテーション」のPVも、彼女の作品だそうですね。
今回の映画もそうですが、監督が女性だと、女性はどんどん大胆な
ことに挑戦してしまうのかな?

 映画としては、こういうストーリーだからか、あまり後味のいいものでは
ありませんでした。
ちょっとグロが苦手な方には、キツいシーンもあります。
ちょっと長めだったからか、最後の方はちょっと間延びしたような感じが・・・。
途中で何回も出てくる、ギャルたちの噂話のシーンはちょっとうるさかったな。

のその感想・・・8.8点(10点満点で)


 M氏は観終わった後に、「全身整形した人のわりには、顔のほうれい線が気になった」
とちょっと現実的なことを言っていましたが・・・確かに(^_^;)
何と言われようと、迫力で押し切った感じはしました。
 初日舞台挨拶には姿を見せた沢尻エリカですが、インタビュアーの何となく
悪意を感じさせる質問などを聞いていると、これからの彼女を応援したく
なってしまいます。  

Posted by のそ at 17:15Comments(0)映画

2012年07月16日

映画「ホタルノヒカリ」を観てきたのそ

 6月末に、株主招待券を使って、「ホタルノヒカリ」を観てきました。
「テルマエ・ロマエ」と順番が前後してしまいましたが、こちらの方が
公開が後だったんですよね。

☆     ☆     ☆     ☆     ☆
映画ホタルノヒカリ(2012年・日本)



 仕事はきっちり頑張るが、家ではジャージでダラダラ、恋愛もご無沙汰
・・・そんな“干物女”の雨宮蛍(綾瀬はるか)は、紆余曲折を経て、
同居人にして上司である高野部長(藤木直人)と結婚した。
「すてきな奥様」を目指して家事や料理に励むどころか、
家でゴロゴロしてさらに干物化してしまうホタルを、
高野はイタリアへの新婚旅行に誘う。
おうちの縁側が一番!な蛍はかなり渋ったが、高野の出張を期に、
普通の夫婦のように新婚旅行に行こうと、急遽イタリアへ。
飛行機の中で隣り合わせた優(手越祐也)と意気投合し、
その後偶然に旅先で干物女で優の姉・莉央(松雪泰子)と出会う。

原作は、ひうらさとるの同名コミック。
2シーズンにわたって放映された人気テレビドラマの劇場版。
監督はドラマ版のほか「アイシテル ~海容(かいよう)~」
「星の金貨」など数々の名作ドラマの演出を手がけてきた、吉野洋。
本作が初の映画監督作となる。
(109分)
☆     ☆     ☆     ☆     ☆

 テレビシリーズの1は観ていなかったのですが、2はずっと観ていました。
綾瀬はるかも、藤木直人もハマリ役で、かなり好きなドラマでした。
いきなり映画を観るよりも、テレビ版を見てからの方が、楽しめると思います。
こういうことやああいうことがあって、二人は結婚したんだな、って。

 で、感想は・・・と言いますと、ちょっと期待ハズレだったかなあ。
ちょっとコメディ化されすぎてしまっていて、現実的な内容でないのと、
イタリアの干物女である松雪泰子がガサツすぎだと思いました。
多分、あのセリフが悪いんだと思います。
「てめえ」じゃなくて、せめて「あんた」程度にしておいて欲しかったなぁ・・・。
いくら荒んでいる女を表現したいと言っても、ちょっと違うんじゃないかな?
それに、イタリアへ新婚旅行っていうのも、あの二人なら別に無理に海外、
それもヨーロッパへ行かなくてもよかったんじゃないかなあ?
国内の温泉、または北海道、沖縄・・・あ、香港なんてのもよかったかも!
せっかくキレイな景色のイタリアへ行ったんだから、ホタルにもきれいに
ウエディングドレスを着て欲しかったな。
あと、「ぶちょお」の言葉が二人の時に時折幼児化するのは笑えました。
二人は、ますますバカップルになってましたよ(*^_^*)
最後は予想通りにベタな終わり方でした。

のその感想・・・8点(10点満点で)


 連休中に「ヘルタースケルター」を観てきました。
公開直後の映画を観に行ったのは、すごく久しぶりです。
感想は、後ほど・・・

  

Posted by のそ at 19:14Comments(2)映画

2012年07月14日

「テルマエ・ロマエ」を観てきたのそ

 先週の日曜日にM氏と遅ればせながら「テルマエ・ロマエ」を
観に行ってきました。

☆     ☆     ☆     ☆     ☆     ☆
テルマエ・ロマエ(2012年・日本)



 古代ローマの浴場設計技師のルシウス(阿部寛)は、斬新な浴場のアイデアが浮かばず、
他の技師に仕事を取られ、失業してしまう。
落ち込んだ彼は、友人に誘われた公衆浴場で、お湯の中に潜り、なぜかそのまま
タイムスリップしてしまう。
たどり着いた場所は、何と、現代の日本の銭湯!
そこには「平たい顔族」(日本人のこと)がいて、彼は漫画家志望の真実(上戸彩)と出会う。
ルシウスは日本の風呂の文化に感銘を受け、そこから得たアイデアを古代ローマに持ち帰り、
一躍有名になる。
タイムスリップを繰り返すルシウスは、やがて、ローマ皇帝(市村正親)の目にも留まるのだが・・・

 ヤマザキマリの人気コミックを実写映画化。
監督は、「のだめカンタービレ」シリーズの武内英樹、脚本は「クローズZERO」シリーズの
武藤将吾。
古代ローマ人役を、阿部寛、北村一輝、宍戸開、市村正親という日本屈指の顔の濃い役者たちが
演じているのも見所。

※「テルマエ・ロマエ」とは、「ローマの浴場」という意味です。

(108分)
☆     ☆     ☆     ☆     ☆     ☆

 本当は、先日当選した、「シネシティザート」のペア招待券を使って
観に行こうとしたら、ここは一日1回の上映で、おまけに午後6時過ぎスタート。
「それじゃ、スパイダーマンにする?
3Dじゃ、のそは見えないから、2Dで。」
・・・と思って時間を確認しようと思ったら、どうやら興行主の意向で
13日までは無料招待券は使えないらしく、がっくり。
「それじゃ、静岡東宝会館の7月分の株主優待券が1枚あるし、
それとちょうど全作品が1,000円で観れるっていうメルマガも届いて
いるから、七間町まで自転車こいで、テルマエロマエを観に行こうよ!」
と、予定変更!
・・・と思ったら、雨がドザーッと降ってきて、
「そんなぁ・・・」
と、がっくりと打ちのめされてしまったのそでしたが、それでも支度して
粘ってみたら、上映開始30分前には雨が上がりました。
今だ!と急いで自転車をこぎ、無事映画館に到着。
公開から大分たってしまった映画で、小さな会場へと移されていましたが
思ったよりも人は入っていました。

 以前、コミックが当選して、そのおもしろさにハマった、のそ。
映画化で、原作のイメージが壊されないのかしら・・・と思ったのですが、
なんかもう主演が阿部ちゃんと聞いただけで許してしまえるような(笑)
実際映画を観てみたら、主要キャストのローマ人が、すべて濃い顔の
日本人!



皆、ちゃんとローマ人に見えるし。
阿部ちゃんが真面目な顔で演じるコメディは、すごく好きです。
上戸彩の役は原作には出てきませんでしたが、うまい具合に
話もまとまっていて、すごく楽しめました。
最後の方は、ちょっと強引な展開だったような気もしますが、
笑えたから、よし!
すごく楽しくて、久しぶりにいい映画を観たな、と思いました。
日本も、どんどんこういう映画を輸出していけばいいのにね。

のその感想・・・10点満点!

もうすぐ終わってしまうと思いますが、まだ観ていなくて「どうしようかなー」と
悩んでいる方は、ぜひとも観に行って欲しいなぁ(*^。^*)  

Posted by のそ at 16:38Comments(0)映画

2012年03月01日

「戦火の馬」の試写会へ行ったのそ

 昨日は、「戦火の馬」の試写会へ行ってきました。

☆     ☆     ☆     ☆     ☆     ☆
戦火の馬(2011年アメリカ・146分)



 第一次大戦前夜のイギリスの農村。
セリ市で農耕馬を買うはずだった貧しい農夫が、1頭のサラブレッドの
仔馬をすごく気に入り、無理をして購入した。
その馬はジョーイと名付けられ、農夫の息子・アルバート(ジェレミー
・アーヴァイン)と固い絆で結ばれる。
ジョーイは、アルバートの懸命の調教により、農耕馬のように立派に畑を
耕せる力をつけ、自動車よりも早く駆けることができるようになった。
しかし、戦争がはじまり、農作物の不作でどうしようもなくなった農夫は
、ジョーイを軍に売り渡す。
アルバートと別れたジョーイは、英国軍騎馬隊の軍馬としてフランスの
最前線に送られてしまい、戦争の渦の中に巻き込まれ・・・

 監督は、スティーブン・スピルバーグ。
原作は1982年にイギリス人作家マイケル・モーパーゴが発表したもの。
舞台版は、第65回トニー賞で5部門に輝いている。
第84回アカデミー賞では、作品賞を含む6部門でノミネート。
☆     ☆     ☆     ☆     ☆     ☆


 私は馬メインで考えていましたが、この映画は戦争映画なんですよね。
悲惨な、人間たちのする戦争というものが、馬の視点で淡々と描かれています。
馬には人間でいう敵も味方も関係なく、ただ所有者が変わっていくことで
運命も変わっていきます。
人間との絆、馬同士の絆、そして無情な別れ・・・馬は感情豊かで、
まるで人間のようでした。
アルバートが、「ホーホー」というアメリカの原住民が馬を呼ぶ時に使う
フクロウのマネでジョーイを呼ぶように調教した時点で、最後はなんとなく
想像できてしまいましたが、クライマックスのシーンではウルルときて
しまいましたよ。
ちょっと偶然が重なりすぎで、クライマックスもタイミングよすぎですが、
戦場が舞台のファンタジーと考えて観るとよいと思います。
馬たちの演技もすごい!
馬が好きな方はもちろん、必見です。

のその感想・・・9.5点(10点満点で)


 広い世代の人に観てもらうために配慮したのか、戦争映画にもかかわらず、
流血シーンはほとんどなかったような・・・。
だから、血が苦手な方も大丈夫だと思います。
クライマックスでジョーイが戦場を駆け抜けるシーンは、すごく迫力があって
息をするのも忘れてしまいそうでした。
  

Posted by のそ at 13:15Comments(0)映画

2011年12月24日

「リアル・スティール」を観てきたのそ

 昨日は、M氏と映画鑑賞に行ってきました。
静岡東宝会館の株主優待券1枚を今月中に使わなければならなかった
のと、ちょうど祝日とレディースデーが重なったので、お得に鑑賞する
ことができました。
鑑賞したのは、以前から気になっていた「リアル・スティール」。

☆     ☆     ☆     ☆     ☆     ☆
リアル・スティール(2011年・アメリカ)



 2020年、さらなる刺激を求めた人間たちは、ロボット格闘技に夢中になっていた。
チャーリー・ケントン(ヒュー・ジャックマン)はかつて将来を嘱望された
期待のボクサーだったが、ロボット格闘技の台頭により活躍の場を失ってしまい、
人生の敗残者も同然だった。
辛うじてロボット格闘技により生計を立てているものの、やっとの思い出手に入れた
ロボットは、闘技場であっという間にスクラップ状態。
 そんなチャーリーの元に、裁判所から召喚命令がくる。
元妻の死により、赤ん坊の時に別れたきりで11歳になった息子マックス(ダコタ・ゴヨ)の
親権裁判が行われていた。
自分の息子に興味もなく、自身が生きるだけで精一杯なチャーリーは、
マックスを引き取りたがっている義妹夫妻が裕福であることに気付き、
大金と引き換えに親権を手放す。
しかし、夫妻の都合で1ヶ月だけマックスと暮す事になり、お互いに
不本意ながらも二人での生活が始まった。
ロボット格闘技の大好きなマックスは、うるさがれながらも父親の仕事についてまわり、
さらにロボット格闘技の世界へと引き込まれていった。
 そして、ある日、2人はゴミ捨て場でスクラップ同然の旧式ロボット「ATOM」を発見する。

 スティーヴン・スピルバーグとロバート・ゼメキスが製作総指揮を手がけた。
監督は、「ナイト・ミュージアム」のショーン・レヴィ。
(128分)
☆     ☆     ☆     ☆     ☆     ☆

 ダメダメな父親と、ちょっと出来過ぎな感じのしっかり息子という設定は
よくあるパターンですが、こういう前向きな映画は大好きです。
監督が日本びいきなのか、ロボットといえば日本なのか、ところどころに
日本語が出てくるのも、楽しいです。
ロボット同士の戦いは、かなり暴力的だし、残酷な感じもしますが、
すごく迫力があって、久しぶりに手に汗握ってしまいました。
ロボットの「ATOM」がどういう経緯でスクラップ置き場に捨てられていたのか、
そのあたりにはまったく触れていなかったり、2020年という設定の割には、
出てくる自動車が旧式すぎるんじゃ?と思ったり、まあいろいろとツッコミどころは
満載な感じはしますが、年末年始には最高の映画だと思います。
こういう映画は、あまり深いことを考えずに、単純に楽しむのがいいんだよね!
ヒュー・ジャックマン、腕がぶっとくて、ステキ(*^。^*)
ダコタ君、ちょっとしっかりしすぎなところが鼻に付く方もいらっしゃるかも
しれませんが、かわいかった!
続編も・・・作ろうと思えばいけそう???
久しぶりに、楽しい気分で映画館を出ました。


のその感想・・・10点満点!


 めざましテレビだったかなぁ?ちょっと前の放送で、映画のプロモーションで
来日したダコタ・ゴヨ君の希望で、秋葉原へ・・・という企画がありました。
そのときに「ロボジー」と対面して、ダコタ君が
「日本のロボット、すごい!」
と、感動していました。
おいおい、人、入ってるよ~(^_^;)
・・・私は、ちゃんと誤解は解けているのか、心配になりました(-_-;)
 そんな「ロボジー」、公開は来月ですね。
ぜひ観てみたいなぁ!
  

Posted by のそ at 17:07Comments(0)映画

2011年12月24日

「聯合艦隊司令長官 山本五十六」の試写会へ行ったのそ

 先週、「聯合艦隊司令長官 山本五十六 ―太平洋戦争70年目の真実―」
の試写会へ行ってきました。
戦争ものはちょっと苦手なのですが、新静岡セノバの上の
新しい映画館へ行ってみたいというのもありましたので・・・。

☆     ☆     ☆     ☆     ☆     ☆
聯合艦隊司令長官 山本五十六 ―太平洋戦争70年目の真実―
(2011年・日本)



 昭和14年夏、日独伊三国軍事同盟締結をめぐり、日本中が
揺れに揺れていた。
締結を強く主張する陸軍に対し、海軍次官の山本五十六(役所広司)、
海軍大臣の米内光政(柄本明)、軍務局長の井上成美(柳葉敏郎)ら
海軍上層部は、陸軍の圧力や世論にも信念を曲げることなく同盟に
反対の立場をとり続ける。
彼らの反対する理由は明確だった。
日本がドイツと結べば、必ずやアメリカとの戦争になる。
10倍の国力を持つアメリカとの戦は何としても避けなければならない・・・
そして、三国同盟問題は棚上げとなり、山本五十六は「連合艦隊司令長官」
となるが、その頃世界情勢は急転し始めたのであった・・・

 真珠湾攻撃によって自ら開戦の火ぶたを切って落とす一方、
誰よりも戦争に反対し続けた連合艦隊司令長官・山本五十六。
日本を代表する海軍軍人として今でも広く知られているが、
その実像はあまり知られていない。
命を賭して戦争に反対した山本五十六が、何故自ら開戦の火蓋を切って
落とさねばならなかったのか・・・その謎が明らかになる。
監督は「孤高のメス」「八日目の蝉」の成島出。
(140分)
☆     ☆     ☆     ☆     ☆     ☆

 考えてみたら、私が中学生や高校生の時って、このあたりの歴史は
あまり詳しく学ばなかったような気がします。
私が興味がなかっただけなのかもしれませんが、人の名前を聞いても
ピンとこないし、軍服着ているとみな同じ顔に見えて、人の区別は
つかなくなるし、最初のうちは「最後まで退屈せずに映画を観続け
られるのか?」とちょっと不安になってしまいましたが・・・そんな
ことはまったくありませんでした。
登場人物はほとんど男性ですが、豪華なキャストで固められていました。
玉木宏の新聞記者や阿部寛の軍人の役も合っていて、最初は
「ああ、阿部ちゃんは軍服が似合うなぁ・・・
‘ハイカラさんが通る‘でも着ていたけれど、年を経たらまた違う趣が
あるし、こんなヒゲがいやらしくなく似合うのも阿部ちゃんだよなぁ・・・
うう、かっこいいぜ!」
なんて、少しやましい(?)気持ちで見ていましたが、だんだんと
映画自体に引き込まれていきました。
今のような、携帯電話もパソコンもない時代、それゆえの人的ミスや
行き違いもあったりして、こうして日本はだんだんと戦争の深みに
はまっていったんだ・・・という経緯がよくわかりました。
そして、時代が違うのに、今の日本の状態と、なぜか妙にダブる
話でした。
意見の割れる上層部、勝手な思いこみで上官の命令に従わない
部下、それが悪い方へ悪い方へといってしまう原因になったり、
伝達ミスで宣戦布告よりも先に真珠湾を攻撃してしまったり
(これはひどいですね)、人間のすることですから間違いはある
ものですが、結局は大勢の人命を失うような事態へとなってしまう・・・
山本五十六という人も、冷静に世界を見ながら、その都度
何とか軌道修正しようと努めるのですが、その力を存分に発揮
することができないまま非業の死を遂げてしまいます。
しかし、あの太平洋戦争で亡くなった人間の9割は、
山本五十六の死後になくなった・・・ということは、この人が
もっと生き続けていればこの戦争の結果もまた違うものに
なったのかもしれませんね。
 まぁ、後の時代の人間だからそう思うのですが、今の日本の状態も
もっと後の時代の人間が振り返って映画を作ったら、
どんな風になるんでしょう?
今の時代、この状態が正しいのかどうかというのは、誰にも
わからないことなのですから。
そして、日本の運命を左右するような要職に就いている人たちも
私たちと同じ、家族もいて、普通にご飯も食べて、たまには
間違いも犯す人間なのです。

のその感想・・・8.5点(10点満点で)

 今回は、どんな風に感想を書いていいのかちょっと悩んでしまい、
試写会なのにアップするのが遅くなってしまいました(-_-;)
うーん、私、感想書くの、下手だわ・・・改めて。
それに、もう今日から公開しているんですよね。
ごめんなさい。 


 あ、映画館の感想を・・・。
今回の試写会は、男性の方が多かったです。
そして、年齢層もいつもよりも高かったようです。
席は指定席で自分の好きなところをタッチパネルで選べるのはいい
ですが、実際に座るまでは自分の周りにどんな人が座るかわからず
周りを選べないというのがちょっと不安でした。
(いつも試写会へ行くと、男性の隣は肘掛を占領されたり、足を組まれて
邪魔に感じたり、窮屈な思いをすることが多いので、避けてしまいます。
男性方には失礼ですが、実際に多いのです。)
今回は男性が多いこともあり、私の座った席も両隣が男性。
あらら、と思いましたが・・・ここの席は、座席の両脇にドリンクホルダー付
肘があり、座席が一つ一つ孤立してる!
隣の人を邪魔に感じることもなく、広々と映画を楽しめます。
前の座席の人の頭で画面が見えないこともないし、前の席との間が
もう少しあいていたら、完璧!
シネコンだと、スクリーンもあまり大きくないのでは?と思って
いましたが、思ったよりも大きい!

・・・静岡東宝会館、同じ映画を上映されると、ちょっとピンチかも。
まあ、指定席が嫌いな人や、昔ながらの映画館が好きな人は
いますからね。
実は私も、混みすぎている映画館よりも、すいていて席も自由に座れる
方を選んでしまうのです(^_^;)   

Posted by のそ at 00:49Comments(0)映画

2011年12月07日

「源氏物語 千年の謎」の試写会へ行ったのそ

 昨日は「源氏物語 千年の謎」の試写会へ行ってきました。
久々の試写会(*^。^*)
すごく観たかった映画だったので、ラッキー♪
場内はほぼ満席で、意外と男性も多かったな。

☆     ☆     ☆     ☆     ☆     ☆
源氏物語 千年の謎(2100年・日本)



 豪華絢爛な平安時代。
帝に嫁いだ娘・彰子(蓮佛美沙子)が帝の子を産むことを熱望する、時の権力者・藤原道長(東山紀之)。
彼は、血の通うような文章を紡ぐと噂に高い紫式部(中谷美紀)にある命を下す。
 お前の物語の力で、帝が彰子の元に脚を運ぶようにせよ・・・
そこで彼女は、絶世の美男・光源氏(生田斗真)と、彼を取り巻く女性たちの物語を書き始める。
やがて、道長の思惑通り、物語に夢中になった帝は彰子の元へ足しげく通い、御子にも恵まれるが、道長の友人で陰陽師の安倍晴明(窪塚洋介)は、物語に没頭する紫式部に不穏な気配を感じ始め・・・

 日本文学史に輝く、日本一のベストセラーでロングセラーである恋愛絵巻「源氏物語」。
その誕生秘話を描いたフィクション。
 監督は「愛の流刑地」の鶴橋康夫。
(136分)
☆     ☆     ☆     ☆     ☆     ☆

 いきなり、冒頭のシーンで、ヒガシ演じる道長が、夜の庭で佇む紫式部を
いきなり追いかけて、無理やり犯しちゃったのにはびっくり(・o・)
抵抗する紫式部に、
「あきらめなさい。私は何をしても許される身なのだ。」
・・・どぇぇー!
式部を押し倒し、肌は直接見せないながらも、ヒガシの動きに合わせて
腰の飾り物がリズミカルに澄んだ音を鳴らし、嫌がりながらも次第に
恍惚とした表情を浮かべる式部・・・

エロい!

考えてみれば、「源氏物語」って、すごいお話なんですよねー。
義理の母に懸想して子どもを作るわ、幼女をさらって好みの女に
育てて妻にするわ、通りすがりの女性と寝ちゃうわ、人妻、未亡人、
醜女、老婆・・・と、女性なら誰でもOKなのか???だもの。
昔の人は、そんなに性に奔放だったのでしょうか?
それとも、これは物語だから、願望が入っていて、実際はそれほどでも
なかったのでしょうか?
今から1000年ほど前の話なのに、現代とはまったく違う世界なのですね。

 映画の方へ話を戻します。
良くも悪くも、角川映画、という感じでした。
平安時代の建物や、人々の衣装、音楽も素晴らしく、すごくお金が
かかっているのがわかりました。
まるで、夢の中のような世界!
昔の女性は、あんなに長い髪の毛でよく生活できたなー、とか、あんなに
動きにくい着物で本当に生活していたの?とか、すごく興味深かったです。
それだけでも観る価値はありますよ。

 出演者も豪華!
主要なキャストは、以下の通りです。

光源氏・・・生田斗真
藤原道長・・・東山紀之
紫式部・・・中谷美紀
安倍晴明・・・窪塚洋介
桐壺/藤壺・・・真木よう子
葵の上・・・多部未華子
六条御息所・・・田中麗奈
夕顔の君・・・芦名星
中宮彰子・・・蓮佛美沙子
弘徽殿・・・室井滋
桐壺帝・・・榎木孝明


ヒガシの道長、榎木孝明の桐壺帝、中谷美紀の紫式部は、
イメージ通りで素晴らしかったです。
生田斗真の光源氏も、どうなの?と思っていましたが、観ているうちになかなか
しっくりはまっているなぁと納得しました。
安倍晴明まで出てきちゃうのかぁ、と、今回もあまり予備知識なしで映画を観たので、
窪塚君が出てきたのに、ちょっとびっくり。
こういう役って、久々じゃない?それでも、ちょっと以前と比べて丸くなりましたね。
 源氏を囲む女達のキャスティングはどうなの?と思いました。
 一番違和感を感じたのは、六条御息所役の田中麗奈。
私の中の「源氏物語」のイメージは、どうしても大和和紀のマンガ
「あさきゆめみし」なのですが、六条御息所といえば、年上で美しく、才気溢れる
未亡人。
なのに、この映画では、丸顔で童顔(-_-;)髪の毛で輪郭隠していましたが。
まぁ、平安時代は下ぶくれが美しいと言われたかもしれませんが・・・
熱演してはいましたが、どうしても最後まで違和感がありました。
どちらかというと、田中麗奈は葵の上タイプだと思います。
私のイメージでは、柴崎コウとか、小雪ですね。
 真木よう子の藤壺は・・・真木よう子は結構好きなのですが、カツラかぶると
そんなに美女に見えないんですよね。
確かにきれいではありますが。
私のイメージでは、仲間由紀恵みたいな感じ?
夕顔の君の芦名星と、葵の上の多部未華子は合っていると思いました。

 そういえば・・・紫の上とか空蝉とか、出てきませんでしたね。
(紫の上なんて、幼女の頃に見初めたから、今だったら犯罪ですが。)
「源氏物語」としては、はしょりながら、桐壺帝が亡くなり、藤壺が出家するまでが
描かれていましたが、最後はなんだかうやむやな感じ。
確かに、あれ以上「源氏物語」を詳しく描写すると、映画はかなり長いものになり、
間延びしてしまいそうです。
メインは藤原道長と紫式部の関係で、紫式部の感情と物語がリンクしてゆくという
ものなので、源氏物語を知らない人にでもわかるような内容にしたのでしょう。
映像はすごくきれいで、CGはハリー・ポッターみたいなモクモクした感じで
凝っていて、すごくお金も時間もかけた映画だとは思いましたが、
なんだかちょっと長く感じました。
それでも、きれいだから、ぜひ映画館で観て欲しい映画です。

のその感想・・・8点(10点満点で)

 外国の人がこの映画を観たら、日本に行きたいと思うんだろうなぁ。
今時、日本がこんなとは勘違いする人はいないと思いますが。


 先程、静岡東宝会館のメルマガで知った情報ですが、12月14日(水)
17:30の回の上映前に主演の生田斗真さんと鶴嘴監督の
舞台挨拶が行われるそうです。
この時ばかりは指定席になるようです。
(料金:1,800円、割引サービスなし)
12月10日(土)AM9:00から劇場窓口で販売するそうですので、
この日は斗真ファンで行列ができるんだろうなあ・・・。
(前売り券をお持ちの方も、引き換えが必要になるらしいですよ。)


  

Posted by のそ at 16:31Comments(0)映画

2011年12月03日

「新少林寺」を観てきたのそ

 11月末、東宝系の株主優待券を使って、「新少林寺」を
観てきました。
あまり詳しい情報がないまま行きましたが、カンフーアクションと
ジャッキー・チェンが見たかったので(*^。^*)
静岡東宝会館に行きましたが、他に2人ほどしかいなくて、ほぼ貸切状態。
ゆったり鑑賞できました。

☆     ☆     ☆     ☆     ☆     ☆
新少林寺/SHAOLIN(2010年・香港)



 20世紀初頭の中華民国初期。
辛亥革命が起こり、中国全土では覇権をめぐり戦いが絶えず、
混沌に陥っていた。
登封市(現河南省鄭州市)にある少林寺の僧侶たちは、おびただしい数の
死骸の中から、まだ息のある人々を救助していた。
そんな中、逃亡した敵の大将を追い、曹蛮(そうばん ニコラス・ツェー)ら
馬に乗った軍人たちが少林寺に踏み込んだ。
最後に現れた将軍・候杰(こうけつ アンディ・ラウ)は、少林寺の中で
敵の大将を無残に撃ち殺し、少林寺を愚弄して去る。
権力のために義兄の暗殺さえ目論む候杰だったが、ある日、
腹心の部下・曹蛮の突然の裏切りに遭い・・・

 ジェット・リー(リー・リン・チェイ)を一躍スターダムに押し上げた1982年の
カンフー映画の歴史的金字塔「少林寺」を、29年ぶりに現代によみがえらせた
カンフー・アクション大作。
監督は、「香港国際警察/NEW POLICE STORY」のベニー・チャン。
(131分)
☆     ☆     ☆     ☆     ☆     ☆

 「新少林寺」と言いながら、29年前のの映画「少林寺」のリメイク
というわけではなくて、まったく別物な映画でした。
「少林寺」は映画館まで観に行って、「リー・リン・チェイ、素敵!」と
感動し、「少林寺2」「阿羅漢」と通付け手映画館へと足を運びました。
この時の売りは、5年連続中国武術大会で総合チャンピオンに輝いた
リー・リン・チェイが主演で、脇を固める僧侶たちも、各部門の
優勝者であり、スタントなしの本物のカンフーアクションが見られる
というものでした。
実家には、当時の映画パンフが保管してあります(*^_^*)

 これは、戦争映画というのかな?
カンフー映画というよりも、せっかく技をきわめた僧侶達が、
次々と銃によって倒されていくのは、なんとも虚しかったです。
人、死にすぎだし(^_^;)
馬車での追跡のシーンもすごく迫力があったのだけれど、
迫力を出す為に馬達の転倒シーンも多く、痛々しく、かわいそうでした。
(まぁ、戦争中ではそんなこと言ってられませんが。)

 私は本当に予備知識なしで観に行ったので、最初はどの人が主演
なのかわからなくて(軍服着ていると、みんな同じに見えるし。)
単純にストーリーに驚きました。
この映画はきっと、何も予習しないままに行ったほうがいいですね。
アンディ・ラウはもちろん有名で、存在感もあってステキでしたが、
裏切り者の曹蛮役のニコラス・ツェーが、よかったです。
最初、候杰の部下だったときには爽やかな感じでしたが、裏切った後は
無精ひげを生やし、ワイルドで、悪そうな笑みを浮かべると・・・似合う(*^。^*)
オダギリジョーにちょっと似てますね。
オダギリジョーはそんなに好みではないけれど、ニコラス・ツェーは
ステキだと思いました。
 僧侶のなかでは、浄海役のユイ・シャオチェンがよかったです。
なんとも清らかな感じで、強いけれども汚れのないお坊さんという感じ。
 ガレッジセールのゴリに似ている、浄空役のシー・イェンレンは、
本当に少林寺のお弟子さんなんですね。
この映画でも、本物の武術の遣い手達が多数出演していて、
すごく迫力がありました。

 主演ではないけれど、お目当てのジャッキー・チェンは、
この作品が99作目。
昔、少林拳をちょっとかじってはみたものの、僧侶にはならずに
料理係になったという役どころです。
ラストの戦闘シーンでは、小坊主達に「鍋振りを思い出して!」などと
指導されながら敵を倒す、昔のジャッキーの映画を彷彿とさせるような
場面もあって、思わずニヤッとしてしまいました。
あまり救いのないストーリーの中で、このジャッキーの時にコミカルな
演技が効いていて、やっぱりジャッキーはいいなあl!と思いましたよ。
一生懸命な小坊主たちも、すごく微笑ましい(*^。^*)

 最近の中国のイメージって、私たち日本人にとって、あまりよくないことと
と思います。
でも、少林寺の人々を見ていると「古き良き中国」という感じで、
「中国にはこういう人々もいるんだな」と、中国人のイメージアップにつながるような・・・
やはりエンターテイメントの力は大きい!


のその感想・・・9.5点(10点満点で)


 長めの映画でしたが、まったく退屈しませんでした。
ハッピーエンドが好きな私ですが・・・この映画はこれでよかったのでしょう。
でも、M氏と一緒に観に行けばよかったなぁ。
映画の感想とか色々話したいのに、1人で観たから話す相手がいないよ・・・。


 来週は久々に試写会に行ってきます。
ここのところ、まったく試写会へ行く気がしませんでしたが、映画の予告とかを
観て、久々に「観たい!」と思って応募した「源氏物語」。
12月の招待券は、これか「リアル・スティール」に使おうと思っていたので、
ラッキー(*^。^*)
 

  

Posted by のそ at 12:13Comments(0)映画

2011年11月06日

「モテキ」を観てきたのそ

 先週の日曜日、M氏と映画「モテキ」を観てきました。
今回も、株主優待券を利用するため、静岡東宝会館で鑑賞。
もう公開して結構たっていたし、セノバの上野映画館もあるし
すいているかな?と思いましたが、意外と混んでいました。

☆     ☆     ☆     ☆     ☆     ☆

モテキ


 31歳の藤本幸世(森山未來)は、金なし夢なし彼女なし。
派遣社員を卒業し、ニュースサイトのライター職として
新しい生活を踏み出そうとしているが、結局のところ
新しい出会いもないまま。
だがある日突然、第2の「モテキ」が訪れた。
キュートな雑誌編集者・みゆき(長澤まさみ)、みゆきの友人で
清楚で素朴な年上OLるみ子(麻生久美子)、バーの美人ホステス・愛(仲里依紗)、
というまったくタイプの異なる美女たちの間で揺れ動く幸世。
会社では、美貌のSキャラ先輩社員・素子(真木よう子)にしごかれ、大忙しの毎日。
 人生において異性に突然モテる時期、モテ期。
モテキの波を越えて、幸世は本当の恋愛にたどりつくことができるのか?

 「イブニング」で2008~2010年まで連載された久保ミツロウの
人気コミック「モテキ」。
2010年にテレビ東京でドラマ化されたものを、TV版でも監督を務めた
大根仁が映画化。
テレビドラマのラストから1年後という設定で、原作者自身が完全映画
オリジナルストーリーとして書き下ろし、全く新しい「モテキ」として
創り出した。
(118分)
☆     ☆     ☆     ☆     ☆     ☆


※ちょっと今回はネタバレな感想になっちゃいます。
 私は、ドラマの「モテキ」も原作も見ていなかったので、おもしろいという
評判のこの映画、かなり期待して観に行きました。
ストーリーは、ドラマのラストから1年後という設定だったし、ドラマの中の
女性たちはまったく出てきませんでした。
が・・ちょっと思ってたのと違ったなぁ。
 まず、あれ?と思ったのが、4人の女たちの間で恋に揺れるのかと
思ったら、真木よう子は会社のタダの先輩。
全く恋愛の対象ではありませんでした。
だから、正確には「3人の女性」ですね。
と言っても、仲里依紗はほんのちょっとかかわっただけ。
正確には、ヒロインは長澤まさみです。
長澤まさみは、やっぱりこういう役は合いますね。
ファンには嬉しい映画だと思います。
 麻生久美子は・・・ちょっとかわいそうな役。
付き合うのなら、そんなに悪くはない女性だと思うんだけどなぁ。
幸世は、ひどすぎる!

 そして、私にはいくら「モテキ」が到来したからといって、なぜこの男が
こんなにもてるのか、わかりませんでした。
ちょっと見ていてイライラしてきちゃったなぁ。
まぁ、派遣社員から、人気サイトのライターになって、本人のレベルも
まわりの環境も、よいものになってきたんだろうけれど、外見がイマイチ
だからといって、本人の性格がいいわけでもないし、突然モテはじめたら、
調子に乗って女に理不尽なマネはするし・・・
草食系男子が・・・という話だと思いましたが、幸世は気の弱い肉食系
じゃないの???
森山未來が気持ち悪い・・・と思えたところで、彼の演技がよかったと
いうことだと思うのですが、森山未來がやたらキスしまくる映画
だなあと思いました。
あのキスは、草食系では、ない!!
 この映画は、ハッピーエンドになって欲しくはなかったなぁ。

 私は毎週少年マガジンを読んでいて、そこに久保ミツロウ先生の対談が
載っていましたが、本当は原作では、ハッピーエンドではなかった
のだけれど、監督やスタッフからハッピーエンドの要望があったとか・・・。
まぁ、こういう映画はハッピーエンドになったほうが後味がいいんだろう
けれど、この映画はそうは思わなかったなぁ・・・。
 まぁ、だいたい、この人のマンガに出てくる男の人は
ちょっとエキセントリックな性格だったり、ちょっと違和感のある人が
多いんですよね。
作者は名前に反して女性なのですが、男=妄想のかたまり、女=アバズレ、
的なイメージがあるのか・・・
今日は、録画してあったドラマ版「モテキ」を一挙4話観たのですが
・・・今時の女の子ってこうなの???と男性が錯覚したら
よくないんじゃないの?と思ってしまいました。
女の子にも感情移入できないし・・・真実味が感じられないんですよね。
・・・あ、そうだ!
女の子にあまりかわいらしさが感じられないんだ。
外見とかしぐさではなく、上滑りな感じがするのです。

 映画の中で、なつかしの音楽が流れたり、いきなりカラオケの映像風に
なったり、ミュージカル風になっちゃったりする演出は、楽しかったですよ。
芸能人が本人役で出るのも、おもしろいと思いました。
でも、約2時間の映画、ちょっと長く感じちゃったなあ。

のその感想・・・8点(10点満点で)

 「モテキ」って、その人とが人生の中でその人が一番輝いているときに
訪れるものだと思います。
けっして、ミラクルとかじゃないと思うんですよね。
何も努力しないで、何も成長しないで、自分のことばかり考えていても
「モテキ」はいくら待ってても来ないんじゃないかなぁ。

 あ、今連載中の「アゲイン!」は、結構楽しみにしています。


  

Posted by のそ at 23:48Comments(0)映画

2011年10月12日

「サンクタム」を観てきたのそ

 日曜日は、M氏と一緒に映画「サンクタム」を観てきました。
先日当選したペアチケットがあったので、それを利用(*^。^*)
新静岡セノバ9Fにオープンしたシネコンと、静岡東宝会館のどちらでも
上映していましたが、どちらも一日1回のみ。
セノバはきっとものすごく混んでいるし、招待券では予約もできないし
(一般の予約は昨日からできるようですが)、吹替え版の方が安心して
観られそうなので、今回は東宝会館にしました。
3D映画ということで、3Dの見えない私は大丈夫なのかしら?とちょっと
心配。
ここの3D上映のスクリーンは、ちょっと小さめ。
私たちの他は1組しかお客さんがいなくて、ほぼ貸切状態でした。

☆     ☆     ☆     ☆     ☆     ☆
サンクタム3D(2010年・アメリカ)



 神秘的な自然が広がるパプアニューギニアの密林地帯。
ケープ・ダイビングに長けたベテラン探検家フランク・マクガイア(リチャード・ロクスバーグ)は、
この地にある世界最大の洞窟体系エサ・アラの洞窟に潜り、全体像を解き明かす
調査チームを率いていた。
チームのスポンサー、大富豪の実業家カール・ハーリー(ヨアン・グリフィズ)の援助で
潤沢な資金を得てハイテクの装備を駆使しても、複雑に入り組んだトンネルがどこに
通じているかは一向に掴めず、メンバーは苛立っていた。
特にフランクの17歳の息子ジョシュ(リース・ウェイクフィールド)は、父によって強引に
探検に参加させられた上、重労働を強いられる日々にうんざりしていた。
 ある日、カールが登山家の恋人ヴィクトリア(アリス・パーキンソン)を連れて洞窟へやって来る。
ジョシュは、2人をチームの前線基地まで案内する。
 その頃フランクは、“悪魔のくびき”と呼ばれる地点から続くトンネルを発見するが、
アクシデントもあり、チームのフランクへの不信感は高まっていた。
そんな時に、突如巨大サイクロンが上陸し、地上との通信状態の悪化もあり、
フランクたちは前線基地からの撤退準備をする間もなく、
逆流した川の鉄砲水に襲われる。
フランク、ジョシュ、カール、ヴィクトリア、フランクの盟友クレイジー・ジョージ(ダン・ワイリー)は
洪水から逃れるが、唯一の出口は塞がれ、通信手段も絶たれた。
5人は、、“悪魔のくびき”より先にある、フランクが見つけた未知のトンネルに脱出の可能性を託すが・・・

 ジェームズ・キャメロンと共に映画製作を手がけてきた水中探検家・映画作家の
アンドリュー・ワイト。
かつて彼がある洞窟に閉じ込められた経験を基に、壮大なドラマに仕上げた。
自然が作り上げたサンクタム(聖域)の中に閉じ込められた人間たちが、
手持ちの装備のみでケイブ・ダイビングやケイブ・クライミングに挑み、
活路を見出そう姿を、臨場感たっぷりの3D映像で描き出す。
アリスター・グリアソン監督は、J・キャメロンに見出され、本作でハリウッドデビューを
飾る期待の新星だ。
 2011年4月22日公開予定だったが、大震災の影響で公開が延期された。
(109分)
☆     ☆     ☆     ☆     ☆     ☆

 最近の3D映画流行りになってからの3Dは初めて。
予告編などを観ながら、今自分がかけているメガネの上に3Dメガネを
するのが一番いいような気がして、メガネ重ね付け(^_^;)
3Dメガネがうまく私のメガネに乗っかったので、よかったです。
でも・・・メガネの上から3Dメガネをかけても、結局3Dには見えない
んですよね(-_-;)
それでも、そのまま観ると2重になっている画面が、3Dメガネをかける
ことによって普通になるので、よしとしました。

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Posted by のそ at 14:17Comments(0)映画

2011年09月26日

「アンフェア the answer」を観てきたのそ

 昨日は、東宝系の株主優待券が1枚あったので、M氏と一緒に
映画を観に行ってきました。
何を観ようかなーと考え、TVでスペシャルが放送されたばかりの
「アンフェア the answer」に決定。
ちょうど、静岡東宝会館のメルマガで、この作品を1,000円で
観られるクーポンもあったので、ラッキー(*^。^*)

☆     ☆     ☆     ☆     ☆     ☆
アンフェア the answer



 バツイチ、子持ち、大酒飲みだが、検挙率ナンバーワンの美人刑事・雪平夏見(篠原涼子)。
彼女は、東京を追われ、北海道の西紋別署で勤務していた。
娘はアメリカの親戚の元へと旅立ち、上司で恋人でもある一条道孝(佐藤浩市)
との仲も順調。
大きな事件もなく平和な日々を送っていたが、ある日、彼女の元夫・佐藤和夫
(香川照之)に連続殺人事件の容疑がかけられる。
そして、雪平自身も容疑者とされ、警察から追われる身となるが、警察内部の機密が
隠されているといわれるUSBが事件と関係があることを突き止める。
彼女は追跡をかわしながら、事件の全貌を暴くため逃避行を開始する・・・

 2006年に連続ドラマとして放送され、2007年に「アンフェア the movie」として
映画化された「アンフェア」シリーズが再び映画として登場。
監督は、ドラマ版から脚本を担当してきた、佐藤嗣麻子。
(109分)
☆     ☆     ☆     ☆     ☆     ☆

 この映画の公開直前にテレビで放送された、北乃きい主演の
スペシャルドラマが、確か前回と映画の空白を埋める内容・・・
とか言っていたような気がしましたが、
あのドラマをみていなくても、今回の映画には差し支えません。
ドラマの中では、恋人や信頼していた仲間に裏切られ、そして亡くして
しまい、警察という組織に絶望していた山路(寺島進)が、新人刑事の
北乃きいの熱意に触れて、刑事としての情熱を取り戻してゆく・・・
というような内容で、三上薫(加藤雅也)も活躍していたけれど、
肝心の雪平は、最後にちょろっと出てきただけでした。
(映画本編には、北乃きいは出てきません。)
まぁ、なかなか楽しめる内容だったし、久しぶりに「アンフェア」を
思い出して、映画にも行ってみよう・・・というきっかけになりましたけどね。


 今回の雪平も、ハードボイルドで、そしてかなりセクシー。
アイメイクが黒くて濃すぎる感じがしたのがちょっと気になりましたが、
子ども産んでも篠原涼子はきれいですね。
今回の映画でも、ちょっと意外な人物が死んでしまったり、またまた
意外な人物が裏切っていたり、最後までハラハラドキドキで
目が離せませんでした。
「踊る大走査線」にしても「アンフェア」にしても、フジテレビ発の
刑事ドラマを観ていると、警察に対する信頼が揺らいできてしまいそう
ですね(^_^;)
雪平の上司であり恋人でもある一条役の佐藤浩市もかっこいい(*^。^*)
この人って、若い時よりも今ぐらいがステキだなぁ。
あと、捜査一課課長役の阿部サダヲって確かに昔はこういう冷徹な人間や、
犯罪者っぽい役のイメージが強かったような気がしますが、最近はコメディっぽい作品が
多かったせいか、ちょっと新鮮でした。
大森南朋の殺人鬼役も、よかったなぁ。
2時間、退屈しないで楽しめた映画でした。

のその感想・・・8.5点(10点満点で)


 「the answer」っていうわりには、答えの出方が中途半端な気が・・・
まぁ、「the final」じゃないから、まだ続編があるってことかな?
ツッこみたいところもいろいろあるし・・・なんで「巨大な力」は、
いろいろ嗅ぎ回る女刑事の1人くらい、さっさと始末しちゃわないのでしょうね?
いくらUSBを持っていたとしてもさ。

  

Posted by のそ at 16:35Comments(2)映画

2011年08月13日

「モールス」を観ててきたのそ

 昨日からお盆休みに入った、のそとM氏。
せっかくのお休み、グダグダしてしまいそうだったので、映画でも
観にいこうということになりました。
ちょうどレディースデイだったので、私は1,000円、M氏は今月の
東宝系の株主優待券を使い、お得に(^。^)
先日、TVでCMを見て気になっていた「モールス」を観ることに
しました。

☆     ☆     ☆     ☆     ☆     ☆
モールス



 雪深い田舎町に住む、12歳のオーウェン(コディ・スミット=マクフィー)は、
学校でのいじめに悩む孤独な少年。
ある日、隣に引っ越してきた少女・アビー(クロエ・モレッツ)と知り合う。
彼女は、父親と二人暮らしらしく、この寒さの中、裸足であった。
そして、夜、隣から聴こえてくる怒声と大きな物音・・・オーウェンは、
自分と同じように孤独を抱えるアビーに惹かれ始める。
徐々に心を通い合わせだした二人だったが、町では残酷な
連続猟奇殺人が起こり始め・・・

 監督は、「クローバーフィールド/HAKAISHA」のマット・リーヴス。
スウェーデン映画「ぼくのエリ 200歳の少女」のハリウッド版リメイク。
ホラーの帝王スティーヴン・キングが、「2010年のお気に入り映画ナンバーワン」
に選んだことも話題になった。
(116分・R15+)
☆     ☆     ☆     ☆     ☆     ☆


 軽い気持ちで観た、この映画。
ストーリーが進むうちに、「しまった・・・」と思いました(-_-;)
てっきりサスペンスものかと思ったら・・・ホラーじゃん(゜o゜)
少年少女のイノセントな純愛映画・・・まぁ、そういう言い方もアリだとは
思うけれど、そう思い込んで観た人は、ちょっとショックを受けるかも(-_-;)
M氏は、ホラーや血みどろな映画は、苦手な人。
ああ、「ハンニバル」に続く「のそがM氏を連れてって失敗した映画」第2弾に
なりそうな予感!
この後は、ポンパレのクーポンを使って「牛タン定食」を食べに
行く予定なんだけど・・・どうするんだ?おいおい、って感じでした。


 原題は「LET ME IN」。
「中に入れて」という意味でしょうか?
それが、邦題は「モールス」???
そういえば、昔、「モーリス」っていう同性愛の映画があったような・・・
と、違うって!紛らわしいな(^_^;)
もちろん「モールス信号」の「モールス」ですね。
たしかに映画の中でモールス信号を使う場面は出てきますが、それは
映画の内容にとって、それほど重要なものではありません。
映画を観て、やはり「LET ME IN」が自然だけど、いい日本語の
タイトルが見つからなかったのかなあ?
(そう考えると、原題には「私を受け入れて」という意味もあるのかな?)
私が邦題を付けるとすると・・・
うーん・・・
いっそのこと「Abby(アビー)」でいいのでは?
・・・それじゃ、「キャリー」と混同する???
あ!そうだ!!
「裸足のアビィ」
なんて、どうかな(^。^)
邦題のつけ方、時々失敗している映画ってありますね。

 あ、でも、私はこういう映画が好きなんですよ。
だから、想像していたよりもいい方へ裏切られて、楽しめました。
でも、イノセントな純愛・・・っていうのは、ちょっと違うと思うな。
少年も、他の部屋の情事を興味本位で覗いてしまうような子だけど、
それ以上は・・と、思春期の少年らしく純だとは思いましたが、
少女の方は違いますね。
それがなぜかというのはネタバレになってしまいますが、オリジナルの
邦題を見ると、わかってしまうかもしれません。
(邦題自体がネタバレ。)
 アビー役のクロエ・モレッツが、よかったです。
この孤独で、秘密のある美少女役にピッタリでした。
横顔が美しくて、この難しい役もこなす演技力、これからがすごく楽しみな
女優さんだと思いました。
 ラストは、二人の未来を考えるとちょっと・・・というか、かなりスッキリ
しないなぁ(-_-;)
少年、それでいいのか?!と思ってしまいました。
でも・・・こんな魅力的な少女なら、あんなんで、こんなんで、こうなりそうでも
しょうがないのかな?
 それと、なぜ、いつからアビーがこういう状態になってしまったのか?という
説明が欲しかったなぁ。
最初から、こうだったわけではないんでしょ?と映画観ながら思いました。


のその感想・・・8.5点(10点満点で)


 映画が終わり、M氏におそるおそる聞いた、のそ。
「なんだか、思ったのと違う映画だったね・・・」
「うん・・・」
「ねえ・・・これから、牛タン食べるの、大丈夫?」
「うん、あのくらいなら、まだ大丈夫だよ。」
 ホッ、よかったー(^。^)
にくにくぅ~♪
映画の感想は、家に帰ってから語り合うとしよう!

※「ハンニバル」事件について
 結婚前、M氏と、のその観たかった映画「ハンニバル」を観た後に、
M氏とサンマルクで食事したのですが、私が元気に
豚肉のミラノ風(だったかな?)っていうのを頼んでパクパク食べていたら
M氏に
「のそさん、ああいうシーンを見た後に、よく肉食えるね~」
と、あきれられちゃった(-_-;)
 どんなシーンかというと、レクター博士が悪い男性の脳みそに細工して
ロボット化してしまい、さらにその男性に自分自身の脳みそを焼かせて
食べさせてしまう・・・という、超グロシーンがあったのそ(-_-;)
あ、レクター博士は人肉好きなのです。

  

Posted by のそ at 22:46Comments(0)映画

2011年08月05日

「コクリコ坂から」を観てきたのそ

 先週の土曜日は、M氏と一緒に「コクリコ坂から」を観に行ってきました。
当日は安倍川花火でしたが、午後6時前にかなりの雨が降っていたため、
急遽映画を観に行くことに。
(今月の静岡東宝会館の株主優待券も使いたかったし。)
土曜日の夜だから混んでいるかな?でも、花火大会の日だから
すいているかも・・・と思ったら、劇場はガラガラ。
館内はエアコンが効き過ぎて寒いくらいでしたが、
ゆったりと鑑賞できて、よかったです。
結局、雨の中、花火大会は開催されて、映画の間、花火の音が
遠くに聞こえていました。

☆     ☆     ☆     ☆     ☆     ☆
コクリコ坂から


 東京オリンピックの開催を目前に控える1963年の横浜。
高校2年生の松崎海(声:長澤まさみ)は、船に乗っていた父が
朝鮮戦争で行方不明になり、大学教授で留守がちな母・良子
(風吹ジュン)のかわりに、下宿人も含め6人の大世帯の面倒を見ていた。
そんな海の通う高校では、明治時代に建てられた由緒ある建物・
カルチェラタンを取り壊すべきか、保存すべきかで論争が起きていた。
取り壊し反対派の新聞部の部長・風間俊(岡田准一)と接するうちに、
お互いに心を寄せ合うようになった二人だったが・・・。

 企画・脚本は「崖の上のポニョ」の宮崎駿、「ゲド戦記」の
宮崎吾朗監督がメガホンをとった、スタジオジブリ作品。
原作は、1980年頃に少女マンガ誌「なかよし」に連載されていた
高橋千鶴(原作 佐山哲郎)の同名コミック。
(95分)
☆     ☆     ☆     ☆     ☆     ☆

 この作品は、少女マンガ雑誌「なかよし」で1980年1月から8月号
まで連載分された高橋千鶴さんの同名マンガが原作だそうですね。
そういえば、私はその頃「なかよし」を買っていたと思いますが、
このマンガは読んだはずでしたが、記憶にありませんでした。
でも、「海のことを、フランス語でラ・メールという」というくだり・・・
ここはよく覚えています!
かっこいいなぁ・・・と思ったもの(*^。^*)
(海→ラ・メール→メルちゃん、ね。)
あと、この人の描くセーターの質感は好きだったなぁ。
その頃の私は、「なかよし」の中では、いがらしゆみこや、原ちえこ、あさぎり夕、
曽根まさこ、といった、ちょっとドラマチックなマンガを描く人の作品が
好きだったんですよ。
学園モノ(特に高校が舞台とか)は、小学生の時にはあまり興味が
なかったのかもしれません(^_^;)

 ちょっと話がそれてしまいましたが、今回のこの映画は、ズバリ!
子ども向きではないですね。
小さな子どもが見ても、意味がわからず、つまらないと思います。
それに、舞台の60年代は、私もまだ生まれていない頃。
古きよき日本を表現したかったのかもしれませんが、無理に
舞台を60年代にする必要はなかったんじゃないかなあ?と
思いました。
 それでも、私はなかなか楽しめました。
95分が短く感じられましたよ。
結末はなんとなく想像がついてしまうストーリーだな、と思いながらも
ドキドキしたし。
宮崎吾朗監督としては、「ゲド戦記」よりもずっとよかったと思います。
絵もきれいだったし。
長澤まさみの声は意外と合っていました。
でも、岡田准一の声は・・・もちろん岡田君は大好きですが、
高校生の男子のわりには、声がちょっと落ち着きすぎちゃって
いるような印象を受けました。

 あとよかったのが、手嶌葵の唄う、挿入歌と主題歌。
この人の声は、すごくジブリのアニメに合っていると思います。
挿入歌は、谷山浩子さんの作曲だったんですねー。
すごく印象に残る主題歌・・・オリジナルは、70年代に放送された
同名のタイトルのテレビドラマの主題歌で、森山良子さんが
唄っていたそうです。

 そうそう、そういえば、「コクリコ坂から」というタイトルは
ステキだと思うのですが、「コクリコ坂」という言葉が
ほとんど・・・というか、まったく出てこなかったような・・・(^_^;)
ちなみに、「コクリコ」とは、フランス語でヒナゲシを意味するそうです。

のその感想・・・8.5点(10点満点で)


 映画館を出たら、先ほどの豪雨が嘘のように、雨がほとんど
降っていませんでした。
ドーン、ドーンと、花火の音がよく聞こえます。
ちょうど、雨がやみそうになっていたところだったのか、どこかで
雨宿りしていた人たちがわらわらとでてきたところのような
印象を受けました。
私たちも急いで家に帰り、車を置いて、自宅から橋の方へ向かって
歩きました、
雨上がりの澄んだ空気の中に、美しい花火が映えて、、とても
きれい!
ジブリ映画の後で、花火・・・なんだか贅沢な気分だったな(^。^)


  

Posted by のそ at 00:04Comments(0)映画

2011年04月09日

「SP 革命篇」を観てきたのそ

 先々週の日曜日に、M氏とひさしぶりに映画館へ映画を観に
行ってきました。
お目当ては、「SP 革命篇」。
実は、「SP 野望篇」も昨年の11月に1人で見に行ってきたのですが、
年末の忙しさにまぎれて、記事にしそこねてしまいました(-_-;)
ちょうどこれから公開というところで、3月11日(金)は朝から
岡田君と堤さんが「めざましテレビ」「とくダネ」とフジテレビに
出まくっていましたが、その午後に東日本大震災が起こって
しまいました。
本当ならもっと華々しく宣伝活動をしたい所だったでしょうけれど
・・・こういうときですからね。
公開から2週間たっていましたが、休日の午後の映画館は半分くらい人が
入っていました。
あ、考えてみれば、今年映画を観たのって、これが一番最初かも!
まずは、「野望篇」のおさらいです。

☆    ☆    ☆    ☆    ☆    ☆    ☆    ☆
SP 野望篇
(あらすじ)
 警視庁警備部警護課第四係機動警護班隊員・井上薫(岡田准一)は、
自殺した理事官に対して「仕方がないだろ。大義のためだ」と係長・尾形総一郎
(堤真一)が発した言葉に、猜疑心と困惑の色を浮かべ対峙する。
その出来事から1ヶ月。
東京の街は、何事もなかったかのように毎日が過ぎ、どこを見渡しても
平和な日本の姿があった。
だが、そのウラでは、日本という国家のシステムを根底から揺るがすようなテロが
企てられており、全ての脅威は、六本木の街から始まろうとしていた・・・。
公安の目をかいくぐり、不穏な動きを見せる国家の要職を担うキャリア官僚たち。
その中には、与党幹事長・伊達國雄(香川照之)の姿も含まれていた。
相次ぐ脅威への過剰反応(シンクロ)に苛まれる井上。
さらにテロリストの魔の手は、笹本絵里(真木よう子)、山本隆文(松尾諭)、
石田光男(神尾佑)ら第四課のメンバーにも襲い掛かってくる・・・。
☆    ☆    ☆    ☆    ☆    ☆    ☆    ☆

今回の「革命篇」公開前に、TVで「革命前日」というスペシャル番組が
放送されましたね。
TVシリーズのダイジェストと、映画「野望篇」を部分的にカットしながら
放送して、さらにオリジナルの映像で四課のメンバーの休日の様子と
革命前日の様子・・・という感じで構成されていました。
M氏は「野望篇」を観ていなかったので、映画へ行く前にちょうど
よかったのですが、結構カットされていたので、ちょっと残念だったかな。

☆    ☆    ☆    ☆    ☆    ☆    ☆    ☆
SP 革命篇



 官房長官を狙ったテロから2か月がすぎた。
警視庁のSPである井上(岡田准一)は上司の尾形(堤真一)への不信感を募らせながらも、尾形の指令で国会での警備を担当することになる。
第四係、伊達(香川照之)、新第四係のメンバー、さらには謎のテロリストグループが国会に集結する中、麻田雄三(山本圭)内閣の不信任案の採決が行われようとしていた。
遂に尾形が動き出し、国会議事堂に銃声が響いた・・・。

 ドラマ版、映画「野望篇」に続き、脚本は直木賞作家・金城一紀、監督は前作と同じ波多野貴文。
リアリティにこだわった緊迫感あふれる映像、岡田准一がノンスタントで挑んだ生身のアクションは見所。
(128分)
☆    ☆    ☆    ☆    ☆    ☆    ☆    ☆

 岡田君が、すっごくかっこよかったです(*^。^*)
全てのアクションシーンをスタントマンや特殊撮影を一切使わずにこなした
のだそうです。
映画版の撮影のために稽古した、フィリピンの伝統武術カリとジークンドーの
インストラクターとして指導に当たれる免状まで取得したそうですね。
もちろん岡田君だけでなく、4係のメンバーが新4係のメンバーと狭い室内で
格闘するシーンは、すごい迫力がありました。

 堤真一演じる尾形はいよいよ革命を起こすわけですが、先日TVで放送
されたスペシャル版では、「尾形」という人物は実は別人だった・・・
(これは「野望篇」ではなかったエピソードですよね)というところで
終わりましたが、このあたりの謎が次々ととけていきます。
何となく想像は出来ていましたが・・・子役と大人役の人の顔がソックリで
笑ってしまいました。
井上の子ども時代の役の子とか、尾形の高校生の頃の役の子も
かなり似ている子役を使っていますよねー。
・・・と、このあたりはネタバレになりますので・・・。

 記事にするのが遅くなってしまいましたが、TVドラマのSPを見ていた
人は、きっとすごく楽しめると思います。
先日の「革命前日」も見たし、映画はどうしようかなー、と悩んでいる方は、
絶対に観に行ったほうがいいと思いますよ(*^。^*)
2時間ちょっとの上映時間ですが、あっという間に時間が過ぎた感じが
しました。

のその感想・・・9.5点(10点満点で)


 ラストは一応の決着はつく形になりますが・・・まだまだ謎は多いような(^_^;)
続きを作ろうと思えば、作れそうですねー。  

Posted by のそ at 17:53Comments(0)映画

2010年12月17日

久しぶりに朝から大笑いしたのそ☆

 3日ほど前の朝、M氏といつものように朝食を食べながら「めざましテレビ」
を見ていたら、「わさお」という犬の映画の話題になりました。


わさお

「わさお」は、青森県鰺ヶ沢町のイカ焼き店にいる秋田犬で、捨て犬から
「ブサかわ犬」として人気者になった、前から話題のワンちゃんのようで、
このたび、映画化されたようですね。
主題歌を薬師丸ひろ子さんが唄うとのことでニュースに
なっていました。

 何だか、ホンワカしてて、幸せそうな犬だなぁと思いながら見ていました。
もちろん、わさおだけでもクスッとおもわず笑ってしまいそうな感じなのですが、
飼い主とのツーショットでは、M氏と二人で大爆笑(*^_^*)



 ここまで、飼い主と飼い犬がソックリなのって、見たことない!
また、その時のわさおと飼い主のツーショットインタビューの
様子がなんとも微笑ましくて(*^_^*)
久しぶりに朝から気持ちよく笑えました(*^_^*)



東映映画『わさお』(監督・錦織良成)は2011年3月5日からロードショー公開
されます。
もちろん、わさお役はわさおがやるそうです☆
  

Posted by のそ at 23:54Comments(2)映画

2010年10月27日

「雷桜」を観てきたのそ

 月曜日は、東宝系の株主優待券を使って、映画「雷桜」を
観てきました。
PM8:05からの回で、公開直後でしたが、観客は私の他には10人ほど
だったかな?
試写会と違って、すいている映画館は、落ち着けていいですね。

☆    ☆    ☆    ☆    ☆    ☆    ☆    ☆
雷桜



 将軍・徳川家斉(坂東三津五郎)の十七男に生まれた清水斉道(岡田将生)は、
亡き母には疎まれ、親の愛情を知らずに育った。
心に病を抱えていた斉道は、療養を兼ねて、家臣の瀬田助次郎(小出恵介)の
故郷・瀬田村を訪れることになった。
家臣をまいて、一人天狗が住むと言われる瀬田山に踏み入った彼は、
女の天狗・雷(蒼井優)と出会う。
実は彼女は、幼い頃に誘拐されて行方知れずになっていた庄屋の娘で、
瀬田助次郎の妹・遊であった・・・。

 「ヴァイブレータ」「余命1か月の花嫁」の廣木隆一監督が、宇江佐真理の
同名小説を映画化したラブストーリー。
(133分)

☆    ☆    ☆    ☆    ☆    ☆    ☆    ☆

 主演の岡田将生君・・・ステキですね(*^。^*)
岡田君といえば、ドラマ「乙男(オトメン)」で主役の正宗飛鳥役を
思い出しますが、そのときもすごく剣道着が似合っていて・・・でへへ。
今回はチョンマゲですが、ヅラもすごく似合っちゃっています。
透明感があって、きれいな瞳で、色白で、ピンクの唇。
あんなキラキラした眼で「俺に命を預けてくれないか?」なんて
言われちゃったら、断れる家臣はいませんって。
情緒不安定な殿様、っていうと、最近観た「十三人の刺客」の
稲垣吾郎殿を思い出しますが、あれほど歪んでいなくて、
もっと王子様・・・って感じでしたね。
 蒼井優は・・・時代劇よりも現代劇の方が合っているような
気がします。
かわいいけれど、色気がまったくないなぁ(-_-;)
最初から最後まで、ずっと同じような感じだったし。
でも、男性はああいう女の子が好きなのかな?
 小出恵介も、よかったです。
華やかではないけれど、実直そうで、まさに頼りがいのある家臣!って感じ。
それに、あんなお兄さんがいたら・・・いいなぁ(*^。^*)

 セリフは、かなり現代風でした。
お話的にはかなりわかりやすいのですが、私がよくわからなかったのは
なぜ将軍の息子と、庄屋の娘が二人とも狙われているのか?
ということ。
遊が赤ん坊の時に誘拐された経緯はわかりましたが、なぜまた今更
目をギラギラさせたピーターにしつこく追い回されるのか?
そして、殿まで狙われているのか?
遊は庄屋の娘であって、殿は将軍の息子で、明らかに格が違うのに
なんだかおかしいです。
そんな所にひっかかって、ちょっと映画に集中できないところもありましたが
133分というわりには、長くは感じられませんでした。
時代劇というよりも、ラブストーリーとしてみるならば、おもしろかったです。
TVの紹介で「ロミオトジュリエットみたいな感じ」と言っていましたが、
「ロミオとジュリエット」とはちょっと違うような・・・。
初々しい二人が、よかったですね。
その他のキャストは、生かしきれていないというか、ちょっと中途半端な
感じがしました。
岡田将生と蒼井優のファンは、絶対楽しめる映画だと思います。


のその感想・・・7点(10点満点で)


 タイトルにもなっている「雷桜」は、ちょっとインパクトが弱かったと思います。
カメラワークがよくないのか?演出がよくないのか?
ちょっと心に響かなかったなぁ。
 映画のラストは、なかなか予想を裏切らず、瀬田が会う「思いがけない人物」
の登場シーンでは、ちょっと吹き出してしまいました。
  

Posted by のそ at 16:55Comments(0)映画

2010年10月02日

「十三人の刺客」を観てきたのそ

 先日、東宝系の9月中の株主優待券を使おうと、「十三人の刺客」を
観に行ってきました。
最初は「悪人」を見るつもりでしたが、テーマ的に暗そうだし、あまり
気の滅入るようなものはなぁ・・・と思っていたら、丁度25日から
この映画が公開されたので、これに決めました。
時代劇、好きですしね(*^。^*)

☆    ☆    ☆    ☆    ☆    ☆    ☆    ☆
十三人の刺客



 舞台は、江戸時代末期の日本。
将軍の弟でもある明石藩主・松平斉韶(稲垣吾郎)は、生来の残虐な
性質で罪なき民衆に不条理な殺戮を繰り返す、史上最凶の暴君であった。
明石藩江戸家老・間宮図書(内野聖陽)が自らの死をもって斉韶を
諌めても、冷めた眼で間宮の家族をなぶり殺しにしてしまう。
そんな斉韶が明年に老中になってしまったら、幕府の、ひいては
国の存亡に関わると判断した土井(平幹二朗)は、斉韶暗殺を決断。
その役目を、お目付け役・島田新左衛門(役所広司)に命じた。
島田新左衛門は大事決行を前に、刺客集めに奔走する。
狙うは、参勤交代の帰国の道中!

 1963年に公開された、工藤栄一監督、池宮彰一郎脚本による映画
「十三人の刺客」のリメイク。
監督は、「クローズZERO」などの三池崇史。
(141分)
☆    ☆    ☆    ☆    ☆    ☆    ☆    ☆

刺客の十三人はこの方々です。
島田新左衛門・・・役所広司
倉永左平太・・・松方弘樹
島田新六郎・・・山田孝之
三橋軍次郎・・・沢村一樹
平山九十郎・・・伊原剛志
佐原平蔵・・・古田新太
日置八十吉・・・高岡蒼甫
大竹茂助・・・六角精児
石塚利平・・・波岡一喜
樋口源内・・・石垣佑磨
堀井弥八・・・近藤公園
小倉庄次郎・・・窪田正孝
そして、途中で加わる山の民・木賀小弥太・・・伊勢谷友介

 主要なキャストが13人もいて、私、区別がつくのかしら?というのが
ちょっと不安でした。
おまけに、皆ちょんまげ袴で・・・と思っていたら、やはり最初のうちは
暗い色調で、長い名前の人がたくさん出てきて、セリフが聞き取りにくい
シーンもいくつかあったりして、ちょっとどういう事情でそうなったかというのが
わかりにくかったです。
やはり、面白くなってきたのは、刺客のメンバーが固まってきた
あたりでしょうか?
でも、人が多すぎて、結局区別がついたのは、上から6人と伊勢谷友介
だけでした。
(ファンの方々、ごめんなさい。私がアホなのです。)

 最初のシーンは内野聖陽演じる明石藩江戸家老・間宮図書の
切腹シーンから始まりますが、短刀を腹に突き刺し、そのまま横にグッと
割く時はグチョグチョと生々しい音がして・・・そこで「ダメかもー」と思った方は、
その後は観ない方がいいんじゃないかな?
かなり残酷なシーンがたくさんあります。
まぁ、人殺しをする映画ですから、そのあたりは覚悟してご覧下さいね☆

 吾郎ちゃん演じる 明石藩主・松平斉韶はとにかく冷酷で残酷で、
いつもの吾郎ちゃんのような感じでいながら「えー?!そんなぁ!」と
思うような非道な行いを眉も動かさずに次々と行います。
平和ボケした世の中に刺激を求めて残虐な行いをするけれど満たされない
・・・現代の凶悪事件を引き起こす若者のようですが、その舞台になっている
時代は、江戸時代でも平和な時期が長く続いて、武士といえども
人を斬ったこともないような人が大勢いた時代だったのですね。
江戸時代は250年以上も続き、さらに太平洋戦争終結の100年前の日本は
こういう世界だったなんて・・・戦後60年経ちましたが、この平和(と言える
と思う)な日本はいつまで続くのかなぁ・・・と、ふと心細くなりました。

 見所は、やはり大半の時間を割いている、斉韶襲撃のシーン。
映画史上最長といわれる50分もの長丁場です。
大人数の武士たちに、少人数で挑んでいくシーンは「300(スリーハンドレッド)」
を彷彿とさせましたが、なかなか迫力がありました。
特に、松方弘樹の殺陣は素晴らしかった!流れるような刀さばきは、別格です。
あの狭い空間に大勢の人間が入り乱れた中で、どれだけリアルな戦いを
表現できるか・・・ということが、よく考えられていたと思います。

 山田孝之はもともと好きでしたが、やはり輝いていました。
そういえば、最近彼がTVのトーク番組に出たときのこのヒゲ面



この顔を見たときは、すごく驚きました!
てっきり、この映画の為かと思いましたが、10月から始まる連続ドラマ
のための役作りだったんですね。

 あと、伊勢谷友介演じる山の民・木賀小弥太。
なかなかこの人がでてくる場面はおもしろくて、この重苦しくなりがちな
映画の中息抜き的な存在でしたが、最後はあれっ?という感じ。
なんだかスッキリしませんでしたが・・・この不思議な男を題材に
映画が1本作れそうですね(笑)

 「斬って、斬って、斬りまくれーっ!」
島田新左衛門のこのセリフが象徴する通り、斬って斬って斬りまくる映画です。
平和な世の中に、この時代の男たちは、実は戦いに飢えて
いたのではないかな?と思いました。

のその感想・・・8点(10点満点で)


 この映画は、ちょうどいい上映回がなくて(15:25の後が20:25なんだものー!)、
仕事を終えてから行くと、どうしても20:25の回になっちゃうんですよね。
おまけに長い映画だから、終わったのがもうPM11:00近く。
公開間もない映画だし、PM8:00すぎはレイトショー割引で1,200円で観れて
いいかもしれませんが、劇場側は、もうちょっと上映時間を考えてほしかったなぁ・・・。
  

Posted by のそ at 00:44Comments(0)映画

2010年09月06日

「キャタピラー」を観てきたのそ

 9月1日は映画の日だったので、仕事を終えてから友人と
キャタピラー」を観に行ってきました。
静岡シネギャラリーという小さな映画館でしたが、ほぼ満席でした。

☆    ☆    ☆    ☆    ☆    ☆    ☆    ☆
キャタピラー



 日中戦争のさ中、勇ましく戦場へと出征していった、シゲ子(寺島しのぶ)の夫・黒川久蔵(大西信満)。
しかし、ある日、久蔵が戦地から帰ってきた。
顔面は焼けただれ、四肢を失い、耳も聞こえず、まともに声も出せない
無残な姿になって・・・。
多くの勲章を胸に、「生ける軍神」と祭り上げられる久蔵。
四肢を失っても衰えることの無い久蔵の旺盛な食欲と性欲に、シゲ子は戸惑いつつも
軍神の妻として自らを奮い立たせ、久蔵に尽くしていくが・・・

 監督は「実録・連合赤軍 あさま山荘への道程」の若松孝二。
シゲ子を演じる寺島しのぶは、本作で第60回ベルリン国際映画祭最優秀女優賞を受賞した。
(84分)
☆    ☆    ☆    ☆    ☆    ☆    ☆    ☆

 原作は江戸川乱歩の「芋虫」なのかな?と思っていたのですが、戦争へ行って
芋虫(キャタピラー)のような体になって帰ってきた夫と、その世話をする妻
・・・という設定が同じで、最期に至るまでの経過は違う作品のようですね。
調べてみたら、著作権料などの問題によりそのまま映画化することが出来ず、
最終的には「乱歩作品から着想を得たオリジナル作品」としてクレジットから
乱歩の名前を外したようです。
※詳しくはウィキペディア「芋虫」をご覧下さい。

 今回の映画の感想を書こうと思うと、どうしても映画の内容に
触れてしまうことになりますが、御容赦下さい。 


 いきなり、戦地で日本軍兵士(久蔵を含む)達が中国人女性達を
レイプするという衝撃的なシーンから始まったので驚きました。
戦争という特殊な状況の中でありながら、それを当然のことと思っていた
傲慢な男が、四肢を失い、1人ではとても生きてはいけない状態になって、
すべての面倒を妻がみることになります。
夫は「軍神様」と奉られ、周りの人々はなにかあるごとに「お国のため」と
いう、この時代にはすべてそれで片付けられてしまった便利な言葉を
連発し、「軍神に仕える妻」という立場に縛られたシゲ子は、
それでも献身的に夫の世話をします。
出征前の夫には毎日のように殴られて「石女!」と罵られていた妻は、
寝て、食べて、性欲処理を要求するだけの夫にうんざりするのは
当たり前。
(久蔵・・・口に鉛筆をくわえ、何を訴えようと必死になっていると思えば、
書かれている言葉が「ヤリタイ」なんだもの(-_-;))
人間は四肢がなくても、こんなに元気で、動けるものなの?と、
かなりびっくり。
 しかし、そのうちに文字通り手も足も出せない夫と妻は、すっかり
立場が逆転してしまいます。
夫をリアカーに載せて村を歩くと、「軍神様」と拝まれ、彼への献身を
讃えられ、自分さえも特別な人間になったような気持ちになった
シゲ子は、奇妙な高揚感を覚え始め、嫌がる夫の上にまたがり、
「逆レイプ」さえするような状態になります。
(男性にその気の無い場合は、これは成立しませんが。)
しかし、そんな妻の姿に、自分が戦場で犯した罪が重なり、
久蔵は体感することによりやっと自分のしたことのむごさや恐ろしさに
気づくのですね。
戦争は、国が国を侵すもの・・・
戦争というものは、男が女を犯すことと同じなんだなと思いました。

 寺島しのぶの思い切った脱ぎっぷりなども話題になっている映画ですが、
脱いでいるだけなら、以前観た「愛の流刑地」の時の方が、
もっと裸体を晒していたと思います。
(このときは、きれいに、きれいに・・・という感じでしたが。)
最近よくTV番組に出演し
「映画に必要だから脱いでいるのだ。
中途半端に隠したりなんかしたくない!」
と語る彼女の演技は、泥臭く、迫力もありました。
言葉だけでなく表情が豊かで、全身でぶつかっていった彼女の演技だから、
言葉も習慣も違う外国人の心を捉え、ベルリン国債映画祭で主演女優賞を
獲れたのでしょうね。

 映画自体は重苦しいものであり、劇場を出る人々は皆無言でした。
気分が落ちているときに観る映画ではありませんね。

のその感想・・・9点(10点満点で)


 この映画はR15指定ですが、その割には男女の表現も生生しいし、
観た直後よりも、夜布団の中でいろいろ考えていたら、結構
深い映画だったんだなぁ・・・と眠れなくなっちゃいました。
高校生は500円の特別料金で観れるようですが、R18にした方が
よかったんじゃないかな?

 映画の中で、頻繁に戦争中の映像や、この時に何人亡くなった
とかの字幕が出て、さらに反戦映画っぽくなっていましたが、
エンディングで流れた、元ちとせさんの「死んだ女の子」という曲が
印象深かったです。



すごくいい曲なのですが、重くて、さらに終わった後の気分が
落ち込んだような・・・。
この曲を聴いて、この映画は反戦映画として作られたんだと
確信しましたが、メインは男女の性だと思います。
舞台が戦時中としても、データを使って無理に反戦色を出すことは
なかったのではないでしょうか?
「こんな時代に生きてなくてよかった。
戦争なんて、二度と起こすものじゃないな。」
と感じさせただけで、十分に反戦映画という役割は果たしていると
思います。
  

Posted by のそ at 14:18Comments(0)映画

2010年08月17日

「借りぐらしのアリエッティ」を観てきたのそ

 お盆休み中に、M氏と「借りぐらしのアリエッティ」を観に行ってきました。
観に行くときは、髪型をポニーテールにして、それを洗濯バサミで留めて
いこうかな、と思いましたが、邪魔になりそうなのでやめました(笑)
丁度レディースデイだったので、私は1,000円、M氏は株主優待券でタダ
で観れたので、ラッキー(*^。^*)
混む事を予想してちょっと早めに劇場へ行きましたが、もう公開して
少し日にちが経っていたので、場内は7分の入りでした。

☆    ☆    ☆    ☆    ☆    ☆    ☆    ☆
借りぐらしのアリエッティ

 アリエッティは、とある郊外の古い屋敷の床下に住む、14歳の小人の女の子。
小人の一族は、自分たちの暮らしに必要なモノは、必要なだけ人間の世界から
借りて生活する、借りぐらしの種族だ。
 ある日、アリエッティの家族が借りぐらしをしているお屋敷に、
一人の病弱な少年・翔がやってきた。
丁度、ハーブを摘みに庭に出ていたアリエッティは、彼に姿を見られてしまう。
アリエッティが初めて「借り」に出たその夜、寝ているはずの少年の部屋から
ティッシュペーパーを借りようとした彼女は、少年から声をかけられた!
人間に姿を見られたからには、引っ越さないといけない・・・
掟と好奇心の間でアリエッティの心は大きく揺れ動き・・・。

 原案は、メアリー・ノートンのファンタジー小説「床下の小人たち」。
監督は、これが初監督作品となるスタジオジブリの新鋭・米林宏昌。
企画・脚本は宮崎駿。
<声の出演>
アリエッティ・・・志田未来
翔・・・神木隆之介
(94分)
☆    ☆    ☆    ☆    ☆    ☆    ☆    ☆

 登場人物たちの顔や、風景はすごくきれいで、私好み。
アリエッティたちの食べるチーズののったパンや、トロッとした
ハーブティーなどは、すごく美味しそうで、「アルプスの少女ハイジ」を
彷彿とさせました。
小人たちから見た人間の世界の描写は素晴らしかったけれど、
ストーリーがちょっと・・・。
 少年がよかれと思ってしたことが、小人の一家をだんだん追い詰めて
いきます。
少年とアリエッティの心の交流にもっと期待したんだけどなぁ。
「君達は滅びゆく種族なんだよ。」
という少年の言葉は、容赦なくてひどい!
で、少年はどうなったんだ???
もっと夢のあるラストの方がよかったんじゃあ・・・。
 家政婦のハルさんの意図も、なんだかよくわからなかったなぁ。
珍しい虫でも扱うような、ハルさんの非道な行為は、
なぜそこまで小人を嫌うの?と、ちょっと不思議でした。
ドールハウスが作られるまでのエピソードなんかがもっとあったら
よかったな。

のその感想・・・8点(10点満点で)


 最近の、うちでの流行り。
M氏:「お菓子が減っている・・・」
のそ:「食べてないもん!借りただけだもん!!」
M氏:「うちには、ノソエッティがいるぞぉ!」

・・・借りぐらしのノソエッティ(*^。^*)   

Posted by のそ at 14:21Comments(2)映画

2010年08月03日

「オーケストラ!」を観に行ったのそ

 毎月1日は映画の日です。
日曜日は、友人に誘われて、「オーケストラ!」を観に行ってきました。
小さな映画館だったので、その回は満席でした。

☆    ☆    ☆    ☆    ☆    ☆    ☆    ☆
オーケストラ!

 30年前はボリショイ交響楽団の天才指揮者だったアンドレ(アレクセイ・グシュコフ)は、
今はさえない劇場清掃員として働いていた。
ある日、パリのシャトレ劇場からの出演できなくなった楽団の代わりの出演依頼FAXを
偶然目にしたアンドレは、とんでもないことを思いつく。
クビになり落ちぶれてしまったかつての仲間を集めて偽のオーケストラを結成し、
ボリショイ交響楽団としてパリに乗り込むというのは・・・どうだろう?

 監督・脚本はラデュ・ミヘイレアニュ。
(124分)
☆    ☆    ☆    ☆    ☆    ☆    ☆    ☆

 30年前に追放された演奏家達を集めて、いきなり海外の権威ある劇場へ
いき、いきなり演奏・・・というのは、かなり無理のある設定(^_^;)
こういう演奏家の人たちって、毎日でも楽器に触れていなければ
ならないものだと思うのに、楽器さえも売り払ってしまい、
音楽とは全く関係ない仕事をしているような人たちが
昔はすごかったからと言っていきなり大舞台で演奏できるもの・・・
では、もちろんないでしょうね。
その前に、ボリショイ交響楽団になりすまして、というのが
ありえない話。
これが、「実際の事件を元に脚色した映画です」とか言ったら
びっくりですが(^_^;)・・・違います(笑)
「奇跡」とは、便利な言葉ですが、ワクワクもする言葉。
「奇跡」を扱う映画は、「ありえない!」とか、考えちゃいけません。

 この映画は、主な舞台はロシアですが、フランス映画なんですね。
ソ連時代のしがらみ、落ちぶれた元天才指揮者、大いなる企み、
美人バイオリニストの出生の秘密・・・なかなか盛りだくさんな
要素が集まって、最後はうまくまとめられています。
劇中の音楽もよかったです。
クライマックスのチャイコフスキーのバイオリン協奏曲は
感動的でした。
いろいろとツッコミたいながらも、後味スッキリ、ワクワクする
いい映画でしたよ。

のその感想・・・9点(10点満点で)
  

Posted by のそ at 17:44Comments(0)映画